Minna Kakeru

夏のような   斉藤友秋

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“既に手放していたと思っていた曲が突然姿を現すときがある。その時々に馴染まず置き去りにされた曲。それらは、新しい曲ではないということで過去のものとして扱われてきた。 姿を現す度に思い出しながら演奏してみる。気に入らないわけではないのだが、遠い昔に書いた曲には過去の匂いがする。過去にこだわるのは格好悪いと、格好悪く片付ける。こんなことを何度繰り返しただろう。 経験によって技術は備わっていくが、持っている旋律の柱は変わらない。今も昔もこの先も、道を踏み外さなければ。   ここに収録されている曲は、一貫して夏の気配を含んでいる。 少年時代、毎年夏休みは母方の実家のある広島に家族で遊びに行っていた。広島の東、東城町からさらに奥地の入った神石高原町にある集落。祖父からは度々戦争体験を聞いた。 今でも夏になると神石高原町を思い出し、戦争の話を思い出す。祖父から語られた戦争を、自分のフィルターを通して見た光景は、静かで青白く寂しかった。”(作品に寄せて)   夏はサイケデリックな季節と決めつけて、二十代前半の曲はやたらと夏という言葉を連発していましたが、今になって詞を読み返すと戦争を想起させるものが多くて不思議です。その頃はレコードにハマり出した頃で、下北沢のディスクユニオンで偶然手にとり、気になって買ったレコードがPearls...

てんしんくん アルバム「パラシュート」インタビュー

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先日アルバム「パラシュート」を発表したてんしんくんが、てんしんくんも参加するバンド「ジョセフ・アルフ・ポルカ」のメンバーであり、愛知県立芸術大学の同級生でもあり、絵描きでもある西村友輝と木曽浩太を交えてアルバムについて話しました。※細かいので、アルバムを聴きながらお読みください!     て:てんしんくん に:西村友輝 き:木曽浩太         に:いつからこれを作る話になったの?   て:そう、あ、いきなり始まっちゃったけど、今日はバンドメンバーの木曽君と西村君を交えてアルバムについて話していきます。   き・に:よろしくお願いします。   て:いつからって話だけど、作り始めたのは、最初は「ナゴミハイツ」*1ってコンピレーションアルバム用に「けむくじゃらの犬」という曲を作ったのが最初で、その時島田君*2 にミックスをお願いして、それがいい感じにできたから「この感じでアルバムも作ろう」と島田君と話したのが確か2016年くらい。   に:コンピ用に作った曲から始まったんだ。   て:僕がミックスをざっくりやって、それを...

はじめからここに  斉藤友秋

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"道を歩いていると、とてもしっくりくることがある。それは当たり前にできた道で、その土地が存在した時からある道だ。その道が道の姿だったかは分からない。そんなことに感動し、ひとつひとつのものが持つ自然な姿に極力手を加えず、流れるように言葉や旋律に寄り添おうとするのだが、大抵は歪んだものがそこに残る。そんな不細工な作品と一緒に生きている。   好みの映画を観ると、夢の質感を思い出す。過去の質感のようでもある。夢は大抵目が覚めたときには忘れていて、ある日なんの前触れもなく鮮明に蘇ることがある。そんな夢は歌になる。 春や夏より秋や冬の色味が好きだ。同じ種類の色でも寂しさや温度感が違う。思い出が思い出を呼ぶ。   どこかに良心を忘れて来てしまった人。自ら選ばなくなった人。その目の前のなんでもないものについて考えてみてほしい。 突然なにかの答えが分かりそうな気がした。巨大な答えが近付いて来る。いよいよ掴むぞという瞬間、答えは消え去っていた。あれは別の時間からやって来た答えのような気がした。" (作品「はじめからここに」に関するノート)   上記の文章は、作品「はじめからここに」のための書いたもので、CDなどにする場合にのせようと思っていたのですが、腐りそうなので発表します。 収録されている楽曲の詞をざっくり説明...

「みんなきける」の地形学  ピーター・ジョセフ・ヘッド

minna kakeru
最近,この「みななきける」のブログ(で呼んでいいかな?)で植野さんはLil Wayneの音楽を「そびえ立つエベレスト」で例えています。最近僕は「みんなきける」を色々聞いて新しい世界を探検している気分です。この新世界にもいろんなところから見える山があります。それはやっぱり植野さんが今まで産み出してきた数々の音楽の作品の山です。 「そびえ立つエベレスト」まで行かないかもしれないけど、みんなきける大陸のどこに行っても目に入る目印になっています。まず、植野さんがなにかの形で関わっている作品を数えてみたいと思います。   まず、「植野」という名字が載っているアルバム表紙は6つあります:Ueno Bosa 2007, Ueno Action, Zayaendo Plays Ueno Action, Ueno Folk 100, Repracticing EP, Moere。テニスコーツのものも入れたら14個になります。更にVenotagashi名義でやっているソロギター3つの作品入れたら何と17個に増えます。でもこれは遠くから見える山の頂上、氷山の一角的、にしか過ぎません。「みんなきける」をどの方向から見ても植野さんの影響はしみじみと滲んでいます。富士山が湖に映るみたいな感じに。と言ったら外国人的な発想かもしれませんが。 「みんなきける帝国」入り口から入っ...

ひこねとみんなかける  とめだいおん

minna kakeru
さやさんからの唐突なお誘いにのっかり書いてみた   滋賀県の彦根に共有スペースがある 「彦根ダンスホール紅花」という テニスコーツのおふたりや、「みんなきける」に参加している多くの皆さんに頻繁にお越しいただいている。 この場所の歴史はコチラに↓ https://bookbook-live.appspot.com/hikone_benihana   この文章から3年   スナック街の端に位置する彦根ダンスホール紅花はコロナ禍に突入するまでに 「やりたいことをやりながら最低限の配慮は徹底する」 という、ざっくりな基準になった バンドサウンドは昼以降スタート19:00までに終了 弾き語りやソロ演奏系統でも21:00以降絶対に音を漏らさない音量でというルール この2点しか徹底していないが、防音工事も出来ない中、潰そうとするあからさまな苦情も勢力もなく存続 周囲には感謝しかない どうやらもうしばらく続けていけそうだ 現状4名で管理している 共有者によって願いも楽しみ方も様々   「整理整頓大好き、webも簡易的に作るよ!サービス精神旺盛、紅花大好き、みんなの好きな音楽をこの場所でただ共有したい人」   「ツアーバンドを受け...