Minna Kakeru

はじめからここに  斉藤友秋

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“道を歩いていると、とてもしっくりくることがある。それは当たり前にできた道で、その土地が存在した時からある道だ。その道が道の姿だったかは分からない。そんなことに感動し、ひとつひとつのものが持つ自然な姿に極力手を加えず、流れるように言葉や旋律に寄り添おうとするのだが、大抵は歪んだものがそこに残る。そんな不細工な作品と一緒に生きている。

 

好みの映画を観ると、夢の質感を思い出す。過去の質感のようでもある。夢は大抵目が覚めたときには忘れていて、ある日なんの前触れもなく鮮明に蘇ることがある。そんな夢は歌になる。
春や夏より秋や冬の色味が好きだ。同じ種類の色でも寂しさや温度感が違う。思い出が思い出を呼ぶ。

 

どこかに良心を忘れて来てしまった人。自ら選ばなくなった人。その目の前のなんでもないものについて考えてみてほしい。
突然なにかの答えが分かりそうな気がした。巨大な答えが近付いて来る。いよいよ掴むぞという瞬間、答えは消え去っていた。あれは別の時間からやって来た答えのような気がした。”

(作品「はじめからここに」に関するノート)

 

上記の文章は、作品「はじめからここに」のための書いたもので、CDなどにする場合にのせようと思っていたのですが、腐りそうなので発表します。
収録されている楽曲の詞をざっくり説明したような文章です。照らし合わせてもらえると解説になります。但し、答え合わせではありません。

この作品には僕の他に三人の演者が参加しています。

mmmが参加した楽曲は、以前彼女の企画に参加した際に書き下ろしたもので、詞の節の始まりの子音がmになっています(題名も)。

 

神田さやかさんが参加した楽曲は、神田さんとの共演の機会に初めて演奏した曲で、僕がよく見る夢を歌いました。

 

哲夫は、神田さんの歌の録音の日にたまたま近くにいたので、呼び寄せてむりやり歌ってもらいました。

 

どれもしっくりきていて、はじめからここにあった様です。
Minna Kikeruでみんな聴けます。

斉藤友秋

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